【追悼:松岡享子さん】おすすめの本

追悼 松岡享子さん

2022年1月、松岡享子さんが亡くなられました。図書館員として、文学者として、作家として、翻訳家として、子どもの本の世界で多岐にわたってご活躍された松岡享子さん。 創作・翻訳ともに、誰もが1度は目にしたことがあるようなロングセラーの名作がたくさんあります。

小学生だった私は学校の図書室で出会った「ヘンリーくんシリーズ」を夢中で読み、息子が生まれてからは『おふろだいすき』を何度も一緒に読みました。『くまのパディントン』も 大好きな作品です。思えば子どもの頃から今にいたるまで、いつも松岡亨子さんの作品がそばにありました。訃報を知り、世代を越えて読み継がれる大好きな作品たちを、ぎゅっと抱きしめたくなりました。追悼の意を込めて、松岡亨子さんのおすすめ作品を紹介します。

『がんばれヘンリーくん』(「ゆかいなヘンリーくん」シリーズ)

小学3年生のヘンリーくんは、どこにでもいそうなごくふつうの男の子。ある日ヘンリーくんは、犬をひろいます。あばら骨が見えるほどやせこけていたので、アバラーと名付けました。こっそりバスに乗せてつれて帰ろうとすると、とちゅうで犬が大あばれ。ヘンリーくんのゆかいな物語のはじまりです。

私が小学生だった頃、おもしろくて夢中で読んだシリーズでもあり、小学校の図書館で勤務していたときにも「先生おもしろい本ない?」と聞かれると、3~4年生によく薦めていたシリーズです。

『がんばれヘンリーくん』
べバリイ・クリアリー/作 松岡享子/訳 ルイス・ダーリング/絵 2007年 学研 232p 改訂新版 アメリカの読み物
自分で読むなら小学校中学年頃から

『おふろだいすき』

ぼくは、おふろがだいすき。おふろに入るときは、いつもあひるのプッカといっしょ。

ぼくがからだをあらっていると、お湯の中からプッカがいった。「おふろのそこにおおきなかめがいますよ」

子どものゆたかな想像力が、そのまんまおはなしになったような絵本。おふろで遊ぶことが楽しい年齢の子どもと一緒に読みたい。

『おふろだいすき』
松岡享子/作 林 明子/絵 1982年 福音館書店 40p 26cm 絵本
読んであげるなら2、3歳頃から 自分で読むなら小学校低学年頃から

『くまのパディントン』

ペルーから海を渡り、はるばるロンドンのパディントン駅にたどり着いた1匹の子ぐま。プラットホームにぽつんとすわっているところを、優しいブラウン夫妻が見つけました。首には「どうぞこのくまのめんどうをみてやってください。おたのみします。」と書かれた札が。

ブラウン夫妻は、パディントン駅で出会ったこの子ぐまをパディントンと名付け、家族として迎え入れました。そこから始まる楽しいハプニングの数々!読み始めたらパディントンからもう目がはなせません!

『くまのパディントン』
マイケル・ボンド/作 ペギー・フォートナム/画 松岡享子/訳 1967年 福音館書店 224p 20cm イギリスの読み物
自分で読むなら小学校中学年頃から

まとめ

松岡亨子さんの作品の中には、きっとだれもが「あ!この本見たことある!」となつかしく思う本があるはず。この機会にぜひ再読してみてくださいね。

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